【看護師】退職前に有給休暇を取得して転職活動をしよう!

こんにちは。保健師カナです。

今回は『有給休暇』についてお話ししたいと思います。

疑問ホケンシ

いやいや、看護師は有給休暇使えないじゃん。どうやったら使えるの?

こんな疑問にお答えします。

【看護師】退職前に有給休暇を取得して転職活動をしよう!

有給休暇、ご存知ですよね。その名のごとく、1日分のお給料が発生する休暇、のことを言います。

「仕事せずにお給料もらえるなんてラッキー!」

その通りです。

そしてこの制度は働く人にとって「当たり前の権利」ですので、有給休暇の取得状況は企業にとってはその企業イメージにも関わりますし、個人にとってはワークライフバランスに関わってきます。

つまり、仕事の内容や状況ともにお休みの取り方や日数は、社会で働く人々にとって、とても重要だということがわかります。

ただ、シフト制で働く職場、中でも看護師はこの有給休暇についての状況がかなり厳しいものになっています。

私はこのブログで、ワークライフバランスを考え仕事をすることの重要性をお伝えしたいと思っていますので、今回は看護師と保健師の有給休暇についてお話していきます。

看護師時代は有給休暇を利用できないと思い込んでいた

有給休暇の制度について、看護師として仕事を始めるときに、ちゃんと説明を受けていますか?簡単に話されたことはあるかもしれません。でも、たいていはこうです。

・病気によるお休みの時に充てます

・病気等によるお休みで消化することが無ければ、こちらで調整して付与します

私の場合は、上記2番目の件ついては説明されたわけではなく、実際そうなっていましたもちろん、病院規定が書かれた冊子は配布されますが、しっかりと目を通す人は少ないですよね。私も実際はそのひとりでした。

え、自分で好きな日に休みが取れないの…?

そうなんですよね。これが厳しい現実です。

知り合いの看護師も同様の状況でしたので、私は、看護師は有給休暇が使えないというように思い込んでいました。

 

正直、私はひとつ目の病院に勤務している時、「有給休暇」について考えたことがありませんでした。なぜならば、先輩など周りを見ても、それを利用している人がいなかったからです。私は「有給休暇は使えないものなんだ」と理解しました。そして頭の中から有給休暇について考えることさえ全て消えていました。

しかしふたつ目の病院に勤めた際、職場の先輩が有給休暇について話しているのを聞きました。

・以前の病院ではもう少し有給を使えた

・本当は使えるはずなのに使えないのはおかしい

・毎年有給を無駄にしているなんて悲しすぎる

「…有給を無駄にしている??」

私はそれまで有給休暇についての知識がありませんでしたので、どういう意味なのかもわかりませんでした。

規定にはしっかりと有給休暇について示されています

改めて規定に目を通すと、しっかりと有給休暇についての記載があるんです。

有給休暇について気になり始めたとき、初めて規定に目を通したり、サーバーに保管されている規定を確認してみたところ、やはり、記載がありました。

「やっぱり、有給休暇はちゃんと利用できるものなんだ」そう思いました。

私は病欠がほとんどありませんでしたので、有給休暇は使わないままになっていました。でも、師長がシフト表を作成する際、23ヵ月に12度、有給休暇として勝手に使われている日がありました。自分で希望していない日にお休みが付いているんです。

「意味ないし」と何度も思いました。でも「付けてくれないよりはマシ」という気持ちが先行し、何も言わずに日々が過ぎていきました。本当に残念です。

「消費されないままなら、病欠で消費できた方が得じゃん」と思うことさえありました。

企業は規定に関する説明をしっかりとしてくれます

一方、私が保健師として仕事に就いた際、社内規定についてしっかりと説明を受けました。同時に有給休暇についても話を受けました。

上司からの説明内容

・今年は初年度なので〇日間付与されます

・翌年からは〇日間付与されます

・今年消化しなかった分は翌年度まで全日数が残りますが、翌々年には消滅してしまいます

・会社で定められた有給取得推進日があり、その日は基本的に有給を使ってお休みしてください

・推進日以外は、自分の業務を調整し、計画的に利用してください

・病気休暇を有給休暇に充てることができますが、有給休暇を使い果たした後の休暇は欠勤扱いになるので注意してください

やはり、会社ってしっかりと制度について説明があるものですね。

まずは説明がしっかりされないと、有給休暇自体について把握ができません。

有給休暇の制度について

労働基準法で定められています。

年次有給休暇(年度ごとの有給休暇のこと)は、基本的には以下のように勤務継続期間と勤務日数に応じて変わってきますが、しっかりと定められています。(労働条件により多少異なります)

継続勤務年数

0.5

1.5

2.5

3.5

4.5

5.5

6.5以上

最低付与日数

10

11

12

14

16

18

20

また、以下の定めもあります。

・労働者に年次10日間以上の有給休暇がある場合、そのうち最低5日間は有給休暇を取得させるようにすること

・労働者側が具体的な月日を指定した場合、その日に有給を利用できる

つまり、私たち働く側には有給休暇を使う権利があるんです。

この制度自体を把握できていないと、有給休暇を消化せず無駄にするという事態が起きてしまいます。

看護師は圧倒的人手不足で休みを取る余裕が無い

なぜ、看護師の現場では、有給消化率が低いのでしょう。(そもそも、有給休暇を消化するという概念に欠けるところがありますが

病院も、場所によっては「給休暇消化率80%以上です!」とPRしているところもありますので、私がいた病院のように有給休暇を自由に利用できない病院ばかりではないです。

特に今は「働き方改革」が進められていますので、昔とは違うと思います。でも、明らかに看護師は有給休暇を利用しにくいと感じます。

その理由は、「人材不足」にあると、私は感じています。

休暇は、業務に影響が出ないといった前提の元で取得ができるようになります。病院や企業によって予め定められた休日以外は、休む場合には必ず上司の許可が必要です。休んで支障が出るようであれば、許可が下りません。

実際に、看護師は一人休みを取ると、シフトが回せなくなるという現実があります。

「どうして回らなくなるの?代わりに誰かが仕事すれば良いだけじゃん。」

一般の人は、このように考えるかもしれません。ですが、この現状は、実際にシフトについて考えたことがある人にしかわからないと思います。

看護師も一従業員ですので、月に仕事をする時間数は定まっています。それを超えないようにシフトを考えなければなりません。

私もシフトをどのように組むかを考えたことがありますが、簡単にはいきません。業務を行うために必要な人数とともに、力量を考えなければならないからです。

たとえば会社の中で、以下のような編成の組織があったとします。

 課長

 主任(10年目)

 副主任(6年目)

 5年目

 3年目

 1年目

極端な話になりますが、この6人のうち、上3人がいなくなった場合、仕事は回りますか?指示できる人はいますか?

業務内容にもよりますが、難しいですよね。

看護師の現場も同じです。経験年数や力量を何も考えなければシフトはすぐにできあがりますが、業務を考慮すると、バランスを考えてシフトを組むことはなかなか難しいものです。

「そんなことばかり考えてるから休めないんだよ!」

そんな声が挙がるかもしれません。でも、看護師業務で最優先となるのは「患者さんの安全」です。

看護師の業務が回らない=患者さんへの対応が不十分になる

看護師の力量不足=患者さんへの安全配慮不足

シフトを考えるのにはとても神経を使うんですよ。

 

休暇の話に戻りますが、一般では「夏休み」という連休が8月ごろにあると思いますが、看護師のようなシフト制の職種は皆で一斉に休みを取得するのは不可能なので、だいたい6月から12月にかけて、皆時期をずらしながら取得するようになります。

夏休みの期間が二人以上重なっていたら、さぁ大変!シフトを組むのはより一層厳しく、激務が待っています。つまり、職場の看護師ひとりが休みを取ることで、周りへの影響が生じてしまうんです。

 

でも、看護師人数に余裕があれば別です。

一応、「最低でも日勤は〇人、夜勤は〇人」と決められていますので、まずはそれを満たせれば良いのですが、それは本当に最低人数であり、本来はその人数では業務がスムーズに回せないのです。

看護師は人を相手に仕事をしています。それも、容体が変わりやすい、病気で入院している患者が相手です。そうすると、予定通りに自分の仕事を進められることは、まずありません。どうしても予定通りにいかず、残業になることが多々あります。

しかし、人材に余裕があれば、シフトに余裕が生じ、急な案件にも対応できる人が増えます。人手があれば、どうにかなるものです。

つまり、働き手の人数に余裕があれば、業務にもシフトにも余裕が生じ、休みを取りやすくなると考えます。

ただし、人数が多いというだけでは意味がありません。上記でお伝えしたように、シフトを組む場合には、看護師の力量やバランスが重要になります。そのため、新人看護師を何人も入職させ、人数だけを増やしても、新人だけでは仕事ができません。

では、人数の他に何が重要になるのかと言うと、病院を辞めない看護師が増えること、です。

経験年数の低い看護師が多くても、安全な業務はできません。経験年数を重ねた、お姉さん的な看護師が必要です。

しかし看護師は女性を中心とした職場ですので、結婚や出産といった機会で退職する場合が多いです。また、看護師業務の激務によって退職を決意する人も多いです。つまり、経験を積みにくい現状があると、看護師はいつまでたっても真には充足されません。

看護師の現場がいつも人手不足である証拠として、病院のホームページを見ると、必ず看護師を募集しているのがわかります。募集していない病院を見つける方が大変なくらい、ほぼすべての病院が看護師を募集していると言えます。

一方、保健師はどうかというと、ひとつの会社に数名の保健師がいればOK。

行政も同様、学校も同様です。

そしてひとたび欠員が出て募集がかかると、〇十人~〇百人もの人が殺到します。募集場所の人気具合によっては、ものすごい倍率になります。そのため、基本的に普段は募集をかけることは無いですので、十分人手が足りている状態です。

保健師も、もし激務であれば、看護師同様に募集がかかる頻度は多くなるはずです。しかしそうならないのは、看護師ほど激務で無く、また、結婚や出産によって辞めることも無く継続できる環境だからなのでしょう。

看護師の職場も、もっと病院側が看護師の気持ちに寄り添い、また、家庭や子どもを抱えながらでも皆等しく仕事ができるような環境に変えることができれば(保育園を作るといったハード面はもちろん、待遇といったソフト面も)、看護師の応募が殺到するような病院ができ、マンパワー不足の現状が少しは改善するのではないでしょうか。

私の場合:退職前に有給休暇の消化要求

私は看護師としてふたつ目の病院に勤めていた時に、初めて有給休暇について意識をしました。すると、こんな現状が見えてきました。

・勝手に使われている

・夏休みに少し使うことができている

・毎年20日付与されているが、半分以上は残っている

・1年間のうちに消化できなければ、残りは消えてしまっている

私の場合は上記のような感じでした。

企業に入るまで、有給休暇の期限が2年間ということも知りませんでしたので、毎年余った分が無くなってしまうのは、普通なのかと思っていました。でも、そうではありませんでしたね。

こんな現状を理解しつつ、同時に職場の現状も理解していたので、

・有給休暇を使えないのはおかしい

・でも有給を使えるような状況でもない

こんな相反する考えで葛藤していました。

 

そして、私はあることを思いつきました。

・有給休暇を毎年捨ててきたのはとてももったいない

・このまま仕事を辞めるのももったいない

・自分が仕事を辞めるときに消化してもらうのであれば、もう辞める人間なので周りに迷惑がかからず、利用できるのではないか

・むしろ、有給休暇を利用する権利があるので、この申し出を認めない方がおかしいはず

というわけで、病院を退職する決意をした際、上記の考えを同時に師長へ伝えました。

「〇月で辞めたいと考えていますが、有給休暇が〇日残っていますので、全て消化させてください」

おそらく、こんなことを言い出したのは私が初めてだったのかもしれません。

私もそれなりの経験を積み、病院にも貢献してきたつもりでした。師長からの信頼も得ていたと思います。そのため、師長は私がこんなことを言うとは思っていなかったでしょう。しかし、伝えるべきことは伝えないといけませんので、病院側が意見を否定するのを覚悟で、申し出ました。

師長は驚いているようでしたが、その場で許可は下りませんでした。「無理だと思うけど」と言われて終わりです。でも食い下がるわけにはいきません。

正直、もう辞めると決めているので、病院との関係が崩れようがどうなってもかまわないと思っていました。言いたいことは言おう、と。

私が師長に対して言いたいことを言うと、「上に相談してみないと何ともね」的な雰囲気になりました。そもそも、退職すら反対されましたので。希望しているのに辞めさせてもらえないのも、法令違反なのに!

とにかく、私は自分の意見を曲げる気は一切ありませんでした。

そのうち、副部長に呼ばれ、話をされました。退職と有給消化について、師長へ伝えたことを、そのまま伝えました。

すると少し怒った感じで、「そんなことをして辞めた人はいません」と言い始めました。

…いや、いるとかいないとかの問題じゃないんですけどと思いながら、社員にはその権利があるということを再度念押し。

それから12回、呼び出される始末。その度に「要求は認められない」との返答。こちらも「私の要求は変わりません」と、折り合いつかず。

一向に変わる気配がなかったので、

・これまでも有給が無駄にされているのは知っていたが、何も要求して来なかった

・最後くらい有給を使わせてほしい

・ダメなら労基(労働基準監督署)に訴える

と、ダメ押ししました。

すると、今度は看護部長室に呼ばれる始末(苦笑)トップからの圧力かと思いましたが、私もここで引くわけにはいきません。

看護部長室には、部長の他に副部長と私の師長もいました。「みんなで説得ですか…ほんとに怖い人たちだよ…」そう思いつつ、指示された場所へ座りました。

看護部長は私の目の前に座り、こう言いました。

 看護部長「あなたの希望通り、〇月で辞めることを許可します」

 私「…」(…あらためて言うことじゃなくない?)

 部長「……

 私「…」(……いやいや、それだけかい??)

全く有給休暇に関して触れて来なかったので、こちらから聞きました。看護部長相手でも私は言いたいことを言う!と決めたので。もちろん、部長を目の前にすると、その迫力にかなりビビり、心臓はバクバクです。

 私「退職するとともに、残りの年休を消化させてください」

 部長「わかりました。退職後1週間を休暇として充てます」

 私「…」(…はい?今何て?)

まず、一週間というのは、日~土曜日ですよね。そのうち平日は月~金曜日の5日間。つまり、有給消化に充てられるのは5日間のみ。意味わからん!

私はこう伝えました。

 私「有給休暇はもっと残っています。全て消化させてください」

看護部長はやや怒り気味でしたが、副部長や師長がこれまでに私とどのようなやり取りをしていたのかを知っていたはずなので、思いの外、すぐに折れてくれました。しかし、

 部長「では、希望通りにします。その代わり、あなたが今回のように有給消化することを、他の看護師へは伏せておいてください」

 私「…」(…どこまでブラックな病院なんだよ!…どうしよう…)

そう思いましたが、私が伏せておいてもおかなくても、私のように考えられれば言える人は言えるし、教えたとしても自分で言えない人は言えないので、その要求には飲むことにしました。

20日間の有給を使うと、土日を含めると丸々1ヶ月お休みになります。私は〇月末で退職しましたが、手続き上は〇月プラス1か月後の退職となっています。

有給取得が叶った瞬間、私は「勝った!」と思いました。もちろん、自分の有する権利を使用したまでです。

労基署への訴えを聞いて、部長は私の要求を飲まざるを得なかった。つまり、私の要求は正しいということになります。

本当に、しっかりと自分の意見を言うことの大切さを再認識しました。

有給休暇期間は転職活動と旅行に利用

このように、私は有給休暇に関する制度や病院の規定を調べ、自分の現状を把握した上で、1か月間という長期休みをGETすることができました。

退職後は別の職種への転職を考えていましたので、その1ヶ月を有効に使いたいと思っていました。

もちろん、退職後に有給休暇が無くても転職活動はできます。しかし、有給消化中は「病院在籍期間」になりますが、そうでなければ「失業期間」になります。となると、いろいろと面倒な手続きが出てくるんですよ。。。

例えば、厚生年金。例えば、健康保険。

みなさん、ここら辺の制度には詳しいですか??正直、私はとても苦手な分野です。

ここら辺については、いつもは所属病院や会社が勝手に手続きし管理してくれますが、辞めれば全て自己管理になります。

しかし、失業期間を1ヶ月未満に抑えることで、つまり、退職後1ヶ月以内に転職を完了することで、これらの処理を転職先の会社で行ってもらうことができます。とても便利!

でなければ、関係各所へ足を運ぶことになります。

私は次の仕事へ移るために転職活動をする必要があったので、この1ヶ月という期間はものすごく有効活用できました。「とにかく1ヶ月以内に次の仕事を決める!」期限があることで、余計に転職活動を頑張れた気がします。

結果として、1ヶ月の有給期間を転職活動に費やし、失業期間2週間の後、無事に新たな仕事“保健師”としての第一歩を踏み出すことができました。(失業期間は2週間なのでセーフ!)

そして余裕すらあったので、10日間の旅行にも行ってしまいました 🙂 

有給休暇は私たちの権利!うまく活用しましょう

看護師も有給休暇を利用する権利があります。保健師になった今、その権利は当たり前のようにあります。私だけではなく、一般職にとって当たり前に利用されている権利です。

いくら制度を知っていても、病院が間違っているとわかっていても、自分から動かなければ何も変わりません。

もちろん、闇雲に突っ走っても、周りに迷惑がかかるだけ。ある程度機会を見計らい、実現可能な状況を見つけ、そして最後に自分の意見をしっかりと伝えましょう。

私の有給取得への動き方は、少し極端だったかもしれません。しかし、一例として参考にしていただけると嬉しいです。

最後に、こういった制度が看護師に十分認識されるとともに、病院側からも配慮がなされることを願います。