産業保健師として入職した後、始めにすべきことは何でしょう。
ここでは、看護師から産業保健業界へ転職した後にすべきことをお伝えしていきます。
大きく分けると以下のようになります。
・産業保健師業務の概要・スケジュール
・企業の組織に関すること
それでは詳しくお伝えしていきます。
仕事の把握
1)日々の予定
日々のルーティーンは職場によって異なります。
同じ会社でも、事業所によって異なりますので、配属先のルーティーンを教えてもらい、忘れずにできるようにしましょう。
例
・ミーティング
・昼食時間、休憩時間
・カルテの管理方法や部屋の施錠
2)月間スケジュール
月間スケジュールも配属部署によって異なるでしょう。
毎月行われる仕事は期限が定まっているものもありますので、日程を押さえておきましょう。
例
・就業制限の面談
・長時間勤務者の管理
3)年間スケジュール
年間スケジュールは会社全体で統一されているものと、事業所ごとに定められたものがあると思います。
事業所ごとに違うことでも前者通して行われることですので、どの時期にどのような仕事があるのかを押さえておきましょう。
一人職場では、日々のスケジュールや月間スケジュールは引き継ぎ期間内に教わることができると思いますが、年間スケジュールの全てを教わることができませんので、各業務の要点を必ず確認するようにしましょう。
例
ストレスチェックの時期
各種健康診断の時期
会社という組織を知る、覚える
1)自分の所属組織や会社の中での位置、上長
看護師時代の看護部長、師長を覚えたのと同じ感覚です。
課長や部長は医療職では無いことが多いですが、自分の上司になりますので、一番に覚えておきましょう。
例
・自分は総務部〇〇課であり、総務部部長はAさん、課長はBさん。
2)組織、部や課の成り立ち
組織構成は電話帳やイントラネットなどですぐ確認できると思います。
時間があるときに少しずつ見ておくと、知りたいと思ったときに見つけやすくなります。
例
・当社にはシステム部や人事部、経理部があり、各部の中にそれぞれ3〜4つの課がある。
3)役職、呼び方、記し方
会社によっては、役職者を略語で読んだり記したりすることがあります。
面と向かっては言わなくとも、メールでは必ず役職名まで記しますので、どのように表現するのかを知っておきましょう。
例
・課長はマネージャーと呼ばれ、「mgr」と表記する
4)各所属長の顔と名前
病院で言うところの、科や院長、内科部長、外科統括師長など、組織やその長を把握しておく必要があります。
産業保健の仕事は、各所属長と関わることが多々ありますので、会う機会があればできるだけ顔と名前を覚えるようにしましょう。
例
・システム部の部長はCさん、経理部の部長はDさん
5)各部署の仕事内容
組織を覚えるとともに、各組織の業務内容を簡単に押さえておきましょう。
企業の業種も様々ですが、従業員の仕事内容や仕事スタイルは生活に直結しており、産業保健業務を行うためには彼らのライフスタイルを把握する必要があります。
彼らの仕事やライフスタイルを知らずに産業保健を進めようとすると、ただの押し付けになり、彼らの健康の維持・促進にはつながりません。
彼らの健康を考えるためには、仕事やライフスタイルを知ることが必要です。
例
・システム部は基本的に社内でデスクワークをしている。
・建設部は現場に出て作業を行うことが多く、1ヶ月前後の国内出張が多い。
自分専用のPC
企業はシステム化が進んでおり、産業保健業務もシステムを駆使して作業を行うことが多いでしょう。
まずは企業のイントラの使い方、どこに何が書かれているのかなどを把握しましょう。
また、電話やメール、webカメラなどを用いた連絡方法について押さえ、必要時に使用できるようにしましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
基本的なことですが、最初に押さえておくと他の作業がスムーズにできるはずです。
後半部分の職場組織関連は、職場によっては改めて教えてもらえないこともあります(私は教えてもらえませんでした)。
なので、日々の作業を行いながら、少しずつ、でも意識的に覚えられるようにしていくと良いと思います。
コツコツと覚え、効率よく業務ができるように頑張りましょう!