こんにちは。
「血圧が高いと言われたけど、特に自覚症状無いし大丈夫」
と思っている方はいませんか?
もしくは、
「血圧が高いと身体へどんな影響が出るのかな」
といった疑問をお抱えではありませんか?
本記事では、血圧が高くなった際に身体へ与える影響についてお伝えしています。
結論として簡単に言うと、「高血圧は動脈硬化の原因になる」ということです。
それでは、詳しく説明していきます。
動脈硬化とは何か
まず始めに、「動脈硬化とは何か」ということに、軽く触れておきます。
動脈硬化とは、動脈の壁が厚くなったり硬くなることで本来の構造が失われ、働きが悪くなる病変についての総称を言います。
疾患名ではありません。
動脈硬化は生まれたときから始まっている
信じがたいかもしれませんが、動脈硬化は生まれたときから既に始まっています。
そして30歳前後から動脈硬化が完成されると言われます。
つまり、人が生きていく中で血管は絶えず変化を遂げており、動脈硬化は常に進行しているということです。
その変化の主な生活要因となるものは食事や運動不足になるのですが、こういった要因をできるだけ小さくすることで、動脈硬化の進行を予防したり遅らせることができます。
動脈硬化のメカニズム
動脈の構造
動脈は、下図のような造りになっており、基本的には「内膜」「中膜」「外膜」の3層から構成されています。
図からわかるように、血管の一番内側にあるのが内膜であり、その表面は内皮細胞という細胞の層で覆われています。この細胞により、血液から必要な成分が取り込まれています。
内膜の外側には中膜があり、血管の弾力性を保つための成分でできています。
心臓から送り出された血液を受け止め先々まで流すためにもこの弾力性は重要であり、血管の中で一番厚い層になっています。
この内膜の内皮細胞には、他に、血管を広げたり血液が固まるのを防ぐ働きもあります。
血液が内皮細胞にくっつかないようにする役割もあります。
また、内皮細胞の層で生理活性物質が作られ放出されていることもわかってきています。
しかし血圧が高くなることによって血管に負担がかかると、内皮細胞が傷つき、正常に機能しなくなると考えられています。
このように、高血圧等により内皮細胞の機能障害が生じると、血管内膜にLDLコレステロールや脂質の粥状物質(プラーク)がたまりやすくなり、その結果として、血管は時間をかけて硬くなっていきます。
これが動脈硬化と言われるものです。
細い血管でも同様の現象が起こりますが、細い血管の場合には動脈が硬化することで血液の循環が悪くなって滞ります。
まとめ:血圧が高いと血管を傷つけ動脈硬化が促進される
高血圧によって、血管に持続的な負担がかかると、次第に血管が傷つき硬くなり、動脈硬化へと進行していきます。
動脈硬化の要因は高血圧だけではありませんが、高血圧が身体へもたらす悪影響として動脈硬化があるということが重要ですので、しっかり覚えておきましょう。
◉高血圧による身体への影響について理解できたと思いますので、次は高血圧による自覚症状について説明します。
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