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学会へ参加した感想【第28回日本産業ストレス学会】

今回は『日本産業ストレス学会』についてお伝えします。

 

私は今回で2回目の参加になりました。

昨年は大阪で開催されましたが、今年の会場は東京。

関東に住む私にとってはとてもありがたいことでした。

 

しかし、新型コロナウイルス感染症による影響で、会場開催は中止となり、オンラインでの配信となりました。

現地で生の発表を視聴することはできませんでしたが、代わりに日本だけではなく世界中どこからでも、いつでも視聴できることはとてもありがたいものでした。

 

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感想

 

今回の講演は、とても豪華な方々によるものが多くありました。

 

大会長である島津先生は日本におけるワークエンゲイジメントの第一人者でもありますが、世界的に有名である、オランダのユトレヒト大学名誉教授Wilmar B. Schaufeli先生のお話を視聴できるというのが、とても贅沢!

いやいやいや、研究でもしていない限り、そうそうお顔を拝見できることは無いでしょう!

 

(島津先生のHPはこちら/Schaufeli先生のHPはこちら

 

また、フィンランド大使であるPekka Orpana大使のお話も視聴できたということ、とても嬉しく感じました。

以下でもお伝えしますが、、フィンランド、とても興味深い国です!

 

海外のゲストによる講演、同時通訳あり、ということで、英語のできない私にもありがたい対応。

これだけでも満足度の高い内容です笑

 

ワークエンゲイジメントと幸福度

 

そもそも、この「産業ストレス研究」では、労働におけるネガティブなストレスだけではなく、ワークエンゲイジメントポジティブメンタルヘルスを取り扱う研究も盛んとなっています。

最近では、多くの企業がワークエンゲイジメントに注目しており、健康だけではなく生産性の工場にも関わることから、産業保健関連職種だけではなく経営に関わるあらゆる層の人々の関心を得ているトピックでもあります。

これらの大元の研究をされた方々のお話を聞くことができるのは、とても貴重です。

 

ワークエンゲイジメントとは『仕事に関して肯定的で充実した感情および態度』とされており、『ワーク・エンゲージメントは、仕事に関連するポジティブで充実した心理状態であり、活力、熱意、没頭によって特徴づけられる。 そのエンゲージメントは、特定の対象、出来事、個人、行動などに向けられた一時的な状態ではなく、仕事に向けられた持続的かつ全般的な感情と認知である』と定義づけられています。

 

フィンランドは、3年連続で幸福度ランキング世界1位となっている国です。

(ちなみに、2020年度の日本は世界156か国中第58位です。。)

 

フィンランドの人口は約550万人と、人口は多くありません。

ですが、一人当たりのGDPは日本よりも高いようです。

仕事は8時間までと定められ、フレックスタイム制度やテレワークの拡大、ワークライフバランス重視、社会保障制度の充実など、仕事と家庭の両者のバランスがとても良いように感じます。

そういったことが、幸福度につながっているのでしょうね。

フィンランドと同じことが日本でもできるとは限りませんが、施策の内容を参考に、日本の人々の幸福度が少しでも高くなると良いですよね。

 

主体的朗働

 

仕事は、人間が生活するために最も重要な要素のひとつです。

それは、経済的な観点からもわかりますが、生きがいや存在価値を感じるための観点からも言うことができます。

しかし、仕事を通して生きがいや価値を高めることができている人は、多くありません。

それは、きっと日本の幸福度が低い原因のひとつにもなっているはず。

 

仕事は1日24時間のうち、1/3と多く占めています。

1ヶ月だと160時間、1年だと1920時間。非常に多くの時間です。

これらの時間を前向きな気持ちで、主体的に過ごすことができれば、心身の健康状態にもパフォーマンスにもプラスに働き、非常に大きな利益を生み出すことが出来るでしょう。

逆に、仕事が大きな負担となり心身の健康状態が悪くなってしまうことで、パフォーマンスの低下に繋がります。

 

仕事をプラスのものとして考えること、人々にプラスになるものとして扱うことは、今求められている働き方ともマッチします。

SDGsのno.8でも『働きがいも経済成長も』と示され、これからの時代に求められる考え方である、と座長の川上先生も仰っていました。

(SDGsの詳細はコチラ

 

なかなか、これまで「辛い」「大変」といったネガティブに感じていた仕事を、「楽しい」「やりがいがある」といったポジティブな気持ちへ転換させていくことは容易ではありません。

しかし、既にこういったプラスの感情を持って仕事をしている人がいることも確かですので、そういった人々を少しでも増やすことが出来るような方法を産業保健職としても考えていく必要がありそうです。

 

最後に、『主体的朗働学』はこれから進められている学術分野になるようです。

産業保健や心理学だけでなく、経営学、経済学、情報科学など多くの学術的視野を取り入れながら展開されていくようです。

今後の展開にも注目していきたいですね!

 

 

 

・・・産業保健って、関わる分野がとても広いですね・・・!

 

 

最後に:第28回日本産業ストレス学会概要

テーマ

働き方改革と産業ストレス:主体的朗働の創生に向けて

 

大会長

島津 明人 先生(慶應義塾大学 総合政策学部 教授)

 

オンデマンド配信期間

2020年12月4日(金)~12月27日(日)

 

参加費(通常登録 11/6(金)~12/18(金)入金確認まで)

会員:9,000円/非会員:12,000円/学生:4,000円

※早期登録期間に申し込みをすると、少し安い値段で参加可能になっていました

 

その他詳細、HP

HPはこちら

 

おまけ:2021年度の日本産業ストレス学会について

 

来年は、愛知県名古屋市での開催が予定されています。

 

テーマ:現場から発信!明日へつなぐ 〜チームで進める産業ストレス対策〜

 日時:2022年3月25日(金)〜3月26日(土)

 会場:ウインクあいち

 

次回の開催がオンラインを伴うものなのかはわかりませんが、現時点では会場開催を目指して動いているのではないかと思います。

詳細は、日本産業ストレス学会のHPでご確認ください!

(日本産業ストレス学会のHPはコチラ