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血圧とは?変化の要因は?【保健指導教材に】

2019-04-19

こんにちは。

健康診断で「血圧」の数値で引っかかっている人、多いですよね??

本記事ではその「血圧」に関してお話したいと思います。

「血圧が高かった」「いつも血圧が高くて困る」「血圧が低いと言われた」

そういった高血圧や低血圧の所見がある方は、血圧を正常値にしたいですよね。

また、保健指導を行う保健師も、血圧に関して正しく理解した上で保健指導を行う必要があります。

以上の様な人に「血圧とは」という基本的なところから説明していきたいと思います。

 

※健康診断では、法定項目として最低限下記の項目の検査か行われています。

それ以外の項目は法定外になりますので、PSAがあったり肝炎検査があったりと、実施期間や会社によって様々です。

 

・既往歴及び業務歴の調査

・自覚症状及び他覚症状の有無の検査

・身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査

・CX-P、喀痰検査

・Bp

・貧血検査

・肝機能検査

・血中脂質検査

・血糖検査

・尿検査

・心電図

 

 

そもそも血圧とは何か

血圧とは、血管内にかかっている圧力のことです。

血管内には血液が流れており、酸素や栄養を各臓器へ運んだり、不要な老廃物を各臓器から回収してきてくれています。

ですが、液体は自然と流れることはありません。その流れを生み出しているのが、心臓です。

私たちの体の中では、心臓が絶えず動いています。

その心臓の動きは「収縮」と「拡張」というものであり、その動きを繰り返すことでポンプ機能を果たし、血液を全身へ運んでくれています。

 

血圧の上の数値:収縮期血圧

心臓の収縮や拡張の動きの際、血液に流れが生じるわけですが、その収縮して血液を心臓から拍出して血管へ押し出す際に血管へかかる圧力が「収縮期血圧」と言い、血圧の上の数値です。

 

血圧の下の数値:拡張期血圧

逆に、心臓が拡張して血液の流れが緩やかになっているときの、血管へかかる圧力が一番少ないときのものが「拡張期血圧」であり、血圧の下の数値になります。

【心臓がしぼんだ収縮期血圧(最高血圧)と、心臓がふくらんだ拡張期血圧(最低血圧)】

 

血圧に影響を与えるもの

上記の話の中で、血圧は「心臓」が「血液」を「血管」へ押し出したとき(収縮)のある力と心臓へ戻ってくるとき(拡張)の圧力とご説明しました。

この「心臓」「血液」「血管」という3要素が関係するため、これらの状態が変わることによって血圧も変わることがわかります。

 

心臓が原因となる血圧の変化=心臓が血液を押し出す力の変化

心臓の動き方が早くなる場合や、遅くなる場合、止まる場合

例)疾患による影響、身体活動による影響、精神的影響、薬剤影響など

 

血液が原因となる血圧の変化=心臓が押し出しやすい血液かどうか、量が十分か

血液量の増加や減少、血液の成分による粘性の違い

例)ホルモンによる影響、電解質による影響、栄養成分による影響など

 

血管が原因となる血液の変化=心臓からの圧力に対する受容性の違い

血管の硬さが柔らかい場合や硬い場合、血管が太い場合や細い場合

例)加齢による影響、動脈硬化による影響、生まれつきのものなど

 

血圧は心拍出量と血管抵抗に左右される

上記の3要素が関係しあい、血圧は決まります。

心臓が血液を押し出す力の大きさや心臓から押し出される血液の押し出されやすさによって、一定時間に心臓が押し出す血液量が変わってきます。

また、心臓から押し出された血液を受け止める血管は、その血管の持つ弾力によって、先の血管へ血液を運んでいきます。

これらを医学的にまとめると、心臓から拍出される血液量(心拍出量)血管の硬さ(血管抵抗)で血圧は決まると言えます。

こういった様々な要因が複雑に関り合い、血圧は日々絶えず変化をし、私たちの体がしっかり動けるようサポートしてくれています。

 

血圧の単位

血圧の単位は、「mmHg(ミリメートル水銀柱)」で表されます。

圧力を表す単位ですが、日本では血圧の単位はコレのみとなります。

 

 

それでは、次にコチラ血圧の正常値や基準値についてお話したいと思います。

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