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保健師とは?行政・学校・企業にいる疾病予防・健康管理の専門家です

2019-03-31

 

保健師って何だろう?

聞いたことはあるけれど、どんなことをしているかよく知らないなぁ。

 

こういった疑問にお答えしたいと思います。

 

本記事の内容

・保健師とはどのような職業?

・保健師に必要な資格とは?

・保健師が活躍している場所とその種類とは?

 

 

 

保健師は看護師の仲間

 

私は自分の職業を「産業保健師」とお伝えしていますが、そもそも、どのくらいの方がこの「保健師」という職業をご存知なのでしょうか。

あまり聞きなれない「保健師」ですが、英語では、「Public Health Nurse(略してPHN)」と言います。

 

…ん?Nurse

そうなんです。

Nurse=ナース=看護師!

ということで、保健師は「公衆衛生の看護師」ということで、看護師の仲間なのです 🙂 

 

看護師と保健師を総称して「看護職」と言われることもありますよ。

 

保健師として仕事をするには資格が必要

 

保健師も看護師と同様に、資格を持って仕事をしています。

「保健師国家資格」というものです。

 

ちなみに看護師はその名の通りの「看護師国家資格」。

どちらも、特定の教育を受けた後に国家試験を受験し、突破することで資格を取得できます。

 

が、保健師については国家試験受験時にひとつ条件が加わり、“看護師の資格を持っていること”が求められます。

つまり、保健師の資格は看護師の資格ありきということです。

 

保健師は行政・学校・企業といった地域社会で幅広く活躍中

 

 

「保健師」自体は、あまり馴染みの無い職業ですよね。

ドラマで出てくるような、わかりやすい、目立つ職業ではないと思います。

でも、みなさんの住む町には必ずいる人なんですよ。

 

さて、どのようなところにいるのでしょうか。

保健師にも種類があるのですが、所属する場所によって、行政保健師学校保健師産業保健師と以下のように分類されます。

 

保健師の種類

行政保健師→都道府県庁や市・区役所、町・村役場に所属、保健所や保健センターで勤務

学校保健師→中学・高校、大学保健師に所属・勤務

産業保健師→会社や健康保険組合などの企業に所属、企業のオフィス事務所や工場で勤務

 

ちなみに、私は会社で保健師活動する「産業保健師」です。

ひとつの企業に専属で仕事をしています。

 

それでは、3種類の保健師についてご説明しますね。

 

行政保健師

 

通称、「地域の保健師」と呼ばれることが多いです。

みなさんが住む“地域”で、みなさんの健康を陰ながら支えてくれています。

 

行政保健師の活動対象は「担当地域で生活をするすべての人々」。

地域も年齢も抱えている問題としても、とても幅広い方を対象としています。

 

お子さんがいる方は、市役所や保健所で保健師と関わる機会が多いと思います。

子どもの成長について相談をしたり、ワクチン接種に行ったり。

そういった場にいるのは保健師なんです。

 

特に看護師のような恰好をしていませんし、場所によっては白衣を着ているわけではないので、医療職には見えないかもしれませんね。

あとは、高齢者への対応として、介護関連の相談を受けることも多いです。

要介護認定関連だったり。

 

他にも、上記のことを含め、こんな活動をしているんです。

 

行政保健師の業務内容

・生活習慣病予防

・母子保健事業

・高齢者保健事業

・介護保険関連事業

・メンタル不調

・アルコール依存症関連事業

・身体障児・者関連事業

・感染症対策

・健康教育

・家庭訪問

・保健・福祉・医療の連携強化

など

 

意外と多いですよね。

 

大きな地域では、それぞれを数名の保健師で分担して担当している場合もありますし、小さな地域では、1~2名の保健師で全てを行っている場合もあります。

みなさんの住んでいる地域に担当の保健師がいるはずですので、健康面だけでなく、上記関連で相談があれば、いつでも“地域の保健師さん”に声をかけてみてくださいね。

 

学校保健師

 

小学校、中学校、高校の保健室にいるのは、たいてい「養護教諭」と呼ばれる職業の方です。

“保健室の先生”と言えば馴染み深いでしょうか。

誰でも子どもの頃一度はお世話になったことがあるはず。

 

私もよく、ケガや気分が悪くなったときに面倒見てもらっていました。

おそらく、その頃から医療といった面へ、少し憧れていたんだと思います。

保健委員とかも何度かやりました。

懐かしい…

 

話を戻しまして、特に私立では、保健室の先生として養護教諭ではなく看護師や保健師を採用している学校もあります。

大学の場合には保健室というよりも“健康管理室”と呼ばれるものがあると思います。

そこには「養護教諭」ではなく、「保健師」または「看護師」が所属しています。

 

養護教諭でも学校保健師でも、どちらも活動対象となるのは「所属する学校の生徒と職員」になります。

生徒だけでなく、職員の健康管理・健康支援も行うのがミソ。

意外と先生方も業務多忙で疲れていますからね。

最近は教師が何かと話題に上がる事件も多いですので、日々のメンタルフォローも重要になるでしょう。

 

さて、保健師も養護教諭も、どちらも行う仕事については変わりありません。

ただ、受けてきた教育課程が異なります。

 

 養護教諭→大学の教育学部を卒業、養護教諭1種の免許を取得

 保健師→大学の看護系学科を卒業、看護師、保健師、養護教諭2種の免許を取得

 

この「養護教諭」の資格ですが、保健師の資格があると申請して取得ができるようになっています。

 

 保健師の資格を取得→養護教諭「2種」の資格を“申請”でき

 養護教諭1種の資格→“申請”では取得できず、最低1年間、特定の教育を受ける必要がある

 

となっています。

 

もちろん、資格としては「1種」の方が「2種」よりも上に位置しますので、就職の際には「1種」の方が有利になるでしょう。

 

すみません、話が少しズレましたね。

まとめると、高校までは養護教諭として仕事をしていることが多く、大学には学校保健師が多いということになります。

時折大学の保健師が求人募集に出ていることがあります。

学生のメンタルフォローや健康管理も、とても重要です。

社会人の手前で揺れ動く学生は、様々な問題を抱えています。

おそらくメンタル面の悩みが多いと思いますので、学生に寄り添ってあげられると良いですね。

 

産業保健師

 

私は保健師の中でも、企業に属する「産業保健師」になります。

所属が企業になるので、活動の対象者は「所属している企業に勤める人々」になります。

 

サラリーマンの人は「え?そんな人、うちの会社にいたっけ?」と感じられる方もいるかもしれません。

全ての企業や事務所等に保健師がいるわけではありませんので、保健師が在籍していない会社もあると思います。

全企業のうち保健師が在籍している割合は20~30%程度のようです。

少ないですね。

 

産業保健師は、会社の社員さんが安全に、且つ健康に仕事ができるように管理しています。

また、企業の規模によって産業医の配置義務が生じていますが、産業医も共に在籍している場合、保健師は産業医と連携しながら仕事を進めています。

 

産業保健師の業務内容

・健康診断の事後措置(結果内容に関するフォローアップ)

・メンタル不調者対応

・超過勤務者対応(残業が規定の時間よりも多くなっている人)

・仕事を通常に行うことができなず、何らかのフォローが必要な人のサポート

・職場の環境改善

・健康増進支援活動

など

 

こういった仕事を行っています。

 

業務の共通点

 

行政保健師、学校保健師、産業保健師。

所属は様々ですが、すべてに共通する理念は

対象となる場所にいる全ての人の健康を維持・増進し、その人らしく生活できるように支援する」ということです。

看護師にも共通の考えだと思いませんか?

 

看護師も保健師も、目指すところは同じ。

そして保健師の種類によっても担当領域は違うのですが、根本の考え方は同じです。

 

もちろん、場所によって必要なスキルは大きく異なります。

看護師でさえ、オペ室ナースとERのナース、内科のナース、整形外科のナース、仕事をする場所によって、看護師として必要なスキルは違いますよね。

でも、患者さんの治療が円滑に行われるように、安全に入院生活が送れるようにサポートをするという点は、全てのナースに共通していますね。

 

保健師も看護師同様、職場は違っても、目指すゴールは同じです。

まぁとにかく、保健師と看護師には、共通点が多いということ。

でも、特有のユニフォームが無いのでわからないだけで、保健師も看護師と同じようにみなさんの健康に関して陰ながらサポートをしているんです。

 

なかなかわかりづらい、見えづらい職業ですが、今度保健所等に行くことがある場合には行政機関にいる保健師を、会社にお勤めであればその会社にいる保健師を、学生さんは学校にいる保健師を探してみてください。

そして、自分や家族、周りの人のからだや心の健康など、何かあった場合には、いつでも相談してみましょう。

 

  • この記事を書いた人
maki

maki

★看護師から産業保健師へ転職 // 企業所属保健師 // 産業保健や産業保健師、産業保健師への転職情報を発信中。産業保健師への転職を検討されている方を中心に、少しでもお役に立てると嬉しいです。

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