こんにちは。
「産業保健の現場に関わる法制度ってどのようなものがあるんだろう?」こんな風に思ったことはありませんか?
本記事では、産業保健に関連する法制度についてお伝えします。
産業保健の場で仕事をする上で、最初に押さえておくべきことがあります。
それは、数々の法制度。
看護師として勤め始めた時にはあまり意識しなかった点だと思いますが、保健師として仕事をする際には法制度が大きく関わります。
私は産業保健に携わり3年になりますが、それまでは看護師を10年やってきたため、保健師の資格を取得した時の知識はほぼゼロに等しいものでした。
そして企業に勤め始めてからもきちんとした教育を受けていなかったこともあり、手探り状態で仕事をしてきました。
そしてある時に気づきました。
「法律関連に関する知識が不足しすぎている」ということに。
先輩がいる職場で仕事を始める場合や教育体制が整っている場合には、私のような想いはしないかもしれません。
もし私と同じように、ひとり職場出会ったり、教育体制が整っていない職場で産業保健師としてスタートを切る予定、もしくはスタートを切っている人は、ぜひ本記事を参考に、法制度について知っておきましょう。
産業保健に関わる法制度とは
産業保健に関わる法令は大まかに言うと以下になります。
産業保健に関わる主な法令
労働安全衛生法
労働安全衛生規則
じん肺法
健康保険法
労働基準法
労働契約法
それでは、各法令について詳しく説明していきます。
労働安全衛生法
この法令は、「職場における労働者の安全と健康を確保すること」と「快適な職場環境を形成すること」を目的として制定されています。
事業者や労働者へ義務付けていること、それに伴い配置や設置が義務付けられている産業医や安全衛生委員会についてなどの詳細について述べられています。
労働安全衛生規則
この法令は、労働安全衛生法に基づき定められた、労働の安全衛生についての基準を定めた厚生労働省令です。
労働安全衛生法で定められている配置・設置を義務付けた産業医や衛生管理者などの選任や業務内容についてや、措置を講ずる必要のある危険物についての詳細、産業保健の場で行われる必要のある健康保持増進のための措置など、労働上の安全衛生を遵守するための具体的な基準について示されています。
※詳細については後日アップします。
じん肺法
この法令は、塵肺に関し、適正な予防及び健康管理その他必要な措置を講ずることにより、労働者の健康の保持その他福祉の増進に寄与することを目的として制定された法律です。
※詳細については後日アップします。
健康保険法
この法令は、労働者及びその被扶養者の業務災害以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関する医療保険給付等について定めています。
※詳細については後日アップします。
労働基準法
この法令は、労働基準を定めています。
※詳細については後日アップします。
労働契約法
この法令は、労働契約に関する基本的な事項を定めています。
※詳細については後日アップします。
産業保健師と看護師の業務の違い
看護師として医療現場で仕事を行う際、法令についての教育は多く行われましたか?
なかなかそういったことは無いかと思います。
むしろ、「命に関わること」についての教育がメインであり、医療事故を防ぐための教えがたくさん行われてきたように思います。
産業保健の現場では、「命に関わること」は少ないです。
もちろん、会社で突然倒れ緊急処置対応が必要になる場合もあり、そのような場合は「命に関わること」であると思います。
しかし、そういったケースは稀です。
産業保健の場である企業では、「国が定めている法令に反しないこと」が重要とされます。
企業は国の下にあり、国の定めた法令に従う義務があります。
「法令遵守」が絶対なのです。
法令遵守が基本の場
もちろん、医療現場でも同様に法令遵守は重要視されていると思いますが、現場で仕事を行う看護師は「法令遵守」という意識よりも「患者の命を守ること」「治療をサポートすること」などへ意識を向けています。
そのため、看護師が働く医療現場と産業保健師が働く企業では、少し様子が変わります。
企業では、そういった法令遵守ができるよう総務部などの部署に担当者を設け、国の動きに対し常にアンテナを立て、企業を守っています。
法令に反する意識が無くても法令を守ることができていなければ、法令違反となってしまいます。
法令を把握するメインとして、保健師がそういった業務につくことは恐らく少数で、むしろあまり聞いたことがありません。
恐らく企業内で法令関連のスペシャリストが存在し、そういった方から業務の指令が下されたり、保健師側が何か法令に反していないかどうか迷った時にはそのような方へ問い合わせたりしています。
つまりは、法令の中で仕事をしていると言うイメージです。
保健師は法令の下、そして企業の下、業務を遂行します。
法令に定められた業務が産業保健師の最低限の仕事となり、その他の部分のついては、各法令の目的や方向性に沿い、そして企業の目標に沿って活動を行うことになります。
看護師と産業保健師の業務の違い、少しイメージできましたか?
なかなか難しいかもしれませんが、ほんの少しでもイメージしていただければ嬉しいです。